不動産の売却といったとき、多くの人は仲介をイメージするのではないでしょうか。しかし、相続した家など空き家を売却するとなった場合には、その家の築年数に応じて仲介では難しいこともゼロではありません。このようなときには空き家買取を使うのが良いといわれているのですが、そもそも空き家買取とはどのような仕組みを持つものなのかご存じでしょうか。

空き家買取とは不動産会社に直接家を買取して貰う仕組みを意味するもの、不動産買取と呼ばれることもあります。メリットは、古い物件でも早期段階で売却しやすい点ですが、売却価格は仲介を利用したときの相場と比べると5割から8割など下がるといったデメリットがありますので、売却価格よりも売るタイミングを重視したい人に向いている方法といえます。

空き家買取を利用し持ち家を売却するメリット

空き家買取のメリットは、古い物件でも素早く売却できることです。
すでに築数年十年経過している物件は買い手を見つけるのが難しく、最悪の場合は見つからないケースも少なくありません。
しかし空き家買取なら不動産業者が直接買い取りしてくれるので、買い手を探す手間が省けてスムーズに処分できます。

空き家買取は仲介ではないために、手数料やトラブルが起きにくいのもメリットです。
空き家買取の場合は不動産会社に仲介をしてもらわないので、仲介手数料は必要ありません。
また売買契約の直前になってトラブルが発生し、契約が白紙に戻るケースも仲介の場合はあります。
こうしたトラブルも空き家買取なら起きないので、スムーズに売却できるのが最大のメリットです。

空き家買取を利用するときのデメリット

空き家買取のデメリットは、仲介での売却と比較をすると売却価格が安くなることです。
一般的な空き家買取の相場は市場価格の5割から8割程度とされており、つまり仲介で売却するよりも2割から5割程度損をすることになります。

例えば仲介なら3000万円で売れる物件を1500万円から2400万円で売らなければいけないので、かなりのデメリットと言えるでしょう。
そのため空き家買取を利用する前には、必ず仲介で売却できないか検討するべきとされています。
仲介で売却できるならそのまま売却、もし時間がかかるなど難しいようなら空き家買取を利用するという考え方でいると、デメリットの影響は受けにくくなり素早く処分することもできます。

買取に向いている空き家とはどんな物件か

買取に向いている空き家物件にはいくつかあります。
まず、かなりの古い家であったり、空き家の敷地が広大であるなど特殊な事情を持つ空き家は仲介売却では売りにくい物件であり、買取に向いています。
次に、空き家が地方などの遠方にある場合が挙げられます。仲介売却の場合、査定時・契約時・内見立ち合いなどのために何度も足を運ぶ必要がありますが、買取の場合その手間がかかりません。

他にも、現金がすぐに必要な場合です。仲介ではいつ買主が現れるか分かりませんが、買取ならば早ければ査定から数日程度で現金化が可能です。
最後に空き家の所有者が複数人いる場合です。複数人いる場合、価格についてその都度全員の意思確認が必要で成約に至りにくいという難点がありますが、買取ならば業者提示価格で同意が得られれば売却可能なので成約しやすいです。
以上のような場合、仲介よりも買取が向いていると言えます。